ベッドで寝るときに汗をかいたりすると、マットレスまでだんだんと汚れてくることがあります。
マットレスはそれ自体が非常に大きくて重いので、立てかけて干すくらいなら可能ですが、さすがに汚れたからと言って、洗うことはできません。
うかつに水洗いなどしてしまおうものなら、今度は、空洞となっている内部に入った水気が抜けず、バネが錆びたり、中でカビたりしてしまいます。
とはいえ、汚れと水分による淡い茶色のシミができたマットレスは見た目も良くありません。
そのような状態を未然に防ぐためのアイテムが、「ベッドパッド」なのです。
目次
ベッドパッドの役割とは?
ベッドパッドの役割には、大きく分けて2つあります。
人の身体から出る汗や汚れを防ぐ
人は、睡眠中にに、コップ3杯分もの水分を体外に放出しているといわれています。
直接マットレスに寝ていれば、そのほとんどをマットレスが受け止めることになります。
人の身体から出る水分にはいろいろなものが含まれていますので、それは汚れもしますよね。
シーツを敷いたくらいでは、これは防げません。
それに、どんなに清潔にしていても、人の身体が触れるところというのは、それだけでもやはり多少なりとも汚れます。
ベッドパッドという呼び名は、素材にもよりますが、割としっかりした厚みがあるものを指していますので、水分くらいは防いでくれますし、寝る人がマットレスに直接触れることがなくなりますので、汚れを防ぐことにもなります。
それに、ベッドパッドであれば、丸洗いできるものがほとんどですので、マットレスのように、汚れてしまっても我慢する必要はありません。
好きな時に洗ってしまうことができますので、清潔な状態を保つことができます。
また、製品によっては、「防ダニ」をアピールポイントにしている製品もあります。
布団やマットレスには、多少なりともダニがいるものですが、それをシャットアウトしてくれるというものです。
ダニなどが気になるという方には、検討の価値ありです。
寝心地を良くする
マットレスにはいろいろなタイプがあり、それぞれ性質も違いますが、個人の好みの違いなどもあり、その寝心地も、完璧とは言えな場合が多々あります。
一部の種類を除いて、基本はバネの反発によるものですので、人によっては硬過ぎると感じたり、特定の場所のバネが当たる感じがして気になる、ということもあるようです。
ベッドパッドは、それ自体が中綿を詰めた、厚みのあるものですので、マットレスの反発とは別の、中綿による柔らかさをプラスさせることになります。
薄めの布団を敷くようなものなので、今まで硬さが気になっていたという方でも、その寝心地は大幅に改善されるでしょう。
このように、マットレスの寝心地がいまひとつ気に入らない、という場合などは、特にベッドパッドがおすすめです。
ころんと寝転がった時の感触がフカフカになり、驚くほど良くなります。
感触がなんとなく気に入らない、という理由でマットレスを買い替えるのは結構勇気が要りますが、ベッドパッドであれば、比較的簡単に試してみることもできるのではないでしょうか?
また、マットレスのバネに対する負荷を、ベッドパッドが一部受け持つことになるので、直接寝るのに比べて、マットレスが長持ちするという話もあります。
マットレスを長く大切に使いたいという場合は、ベッドパッドは必要であると言えるでしょう。
ベッドパッドと敷きパッドは違う?
ベッドパッドは、中綿を詰めた、「薄めの布団」とも言えるもので、そこそこ厚みがあり、マットレスを守るというだけでなく、寝心地を改善するのにも役立ちます。
また、四隅にマットレスに引っ掛けるゴム紐などがついており、マットレスに固定するようなタイプが大半です。
一方、敷きパッドと呼ばれるものは、汗や汚れを防ぎはしますが、厚みはそれほどなく、強いて言えばタオルケットを敷くような感じのものを指します。
ベッドパッドはそれ自体に厚みがあって嵩張るので、ぽんぽん替えるのがやや難しいですが、敷きパッドは薄くて軽いので、気軽に交換して洗う、ということも可能です。
タオル地のようなものが多く、肌触りにバリエーションが多いのも特徴です。
冬用の毛布のようなものや、夏用のサラサラした涼感タイプのものなど、季節に応じたものに替えられます。
大雑把に言えば、厚手のものがベッドパッド、薄手のものが敷パッドとなりますが、どちらともいえるような製品も多くあり、明確な線引きがあるわけではありません。
敷きパッドだけでは、肌触りは良くなるものの寝心地をよくするほどの厚さがないので、厚めのベッドパッドに、薄手の敷パッドを重ねて使用するのも珍しいことではありません。
ベッドパッドの選び方・使い方
サイズの合うものを選ぶ
ベッドパッドを選ぶ場合、まずはサイズに注意する必要があります。
ベッドには、シングル(約90cm)・セミダブル(約120cm)・ダブル(約140cm)といったようにある程度規格化された大きさがあり、マットレスもだいたいその大きさに合う大きさに作られています。
ですのでまずは、ご自分のベッドのサイズを正確に知る必要があります。
サイズの合わないベッドパッドは非常に使いにくいので、お使いのマットレスに合うものを選びましょう。
ベッドとセットになっているものも
ベッドパッドはマットレスの汚れを防ぎ、寝心地を良くし、必要なら外して洗うことでベッド自体の清潔感を保てるという、優れたアイテムです。
個別に買うのもいいですが、ベッドの中には、そのベッドに最適のベッドパッドがセットになっているものもあります。
そいうったものであれば、最初からそのベッドに最適なオプションパーツとして作られていますので、サイズやマッチングを気にする必要はありません。
ベッドパッドと敷きパッドを重ねる場合は、敷きパッドを上に
ベッドパッドは、それだけでも十分にマットレスの保護にもなり、寝心地も良くなる優れものですが、ものによっては丸洗いできなかったり、家庭用の洗濯機では手に余るくらいに厚いものもあります。
そいうった理由から、ベッドパッドに、さらに薄手の敷きパッドを重ねて使いのは非常に有効です。
そのため、敷きパッドを一番上にして敷くことにより、こまめな洗濯は敷きパッドにすればよくなり、お手入れの手間が効率化できます。
肌ざわりも敷きパッドのほうがいい場合が多いので、ベッドパッドで寝心地をよくして、そこに敷きパッドを重ね掛けすることで、さらに肌ざわりもよくできるという、いいとこ取りも可能です。
ベッドパッドはボックスシーツと組み合わせると安定して使える
ベッド自体とセットになっている製品によくみられるのが、ベッドパッドと、マットレスの大きさにぴったりのボックスシーツのセット。
マットレスにベッドパッドを敷き、それごとボックスシーツで覆うことで、ずれたりすることなく、ぴったり安定した状態で寝ることができます。
まとめ
マットレスにシーツだけでも十分に気持ちよく寝ることができますが、マットレスは簡単に買い替えがきくものではありません。
値段も安いものではありませんし、大きくて嵩張るので、処分も結構大変です。
マットレスを長く大事に使うにも、また、マットレスに布団のようなフカフカさをプラスして寝心地をよくするのにも、ベッドパッドは最適のアイテムなのです。