これから新しい生活を始めるにあたって、荷物をたくさん収納できるベッドがほしいとお思いではないでしょうか?
ベッドを購入するときというのは、だいたいにおいて生活が大きく変わるときであることが多いです。
一人暮らしを始める時などもそれに当たりますが、こういう場合に、収納ベッドが選ばれることが多いようです。
その理由としては、やはり最近の部屋の収納スペースが縮小傾向にあることが大きな要因と言えそうです。
昔のアパートだと、各部屋に、それこそ布団をしまうこともできそうな押し入れがあったものです。
しかし、最近の間取りでは、ちょっとしたクローゼットっぽい物入れがあるくらいで、部屋の面積に対して、収納が少なくなってきています。
特にワンルームなどでは、その傾向が顕著です。
そういったところから、ベッド下のスペースを有効に活用できる収納ベッドが選ばれるのでしょう。
今回は、そんな収納ベッドの特徴と選び方について見ていきたいと思います。
目次
収納ベッドの特徴
収納ベッドというのは、その名の通り、ベッド下の空間に荷物をしまう仕組みが備わっているものを指します。
天板と脚があるだけのただのベッドであっても、ベッド下に荷物を置くことはできます。
しかしその場合は、箱に入れたりする必要があり、また、箱に入らないような大きさのものは床に転がすのと変わらない状態で置くことなってしまうため、いい状態で保管しておくのは難しいでしょう。
収納ベッドは、その問題を解決するため、引き出しや、天板を蓋のように開閉できる機構を備えることで、ベッド下の空間をまるでタンスや物入れのように使えるようにしたものです。
値段もそれなりですが、衣類や大物もきちんと出し入れできる状態でしまうことができるので、空いている場所にただ物を置くのとは違い、使用頻度の高いものを収納しても不便に感じることが少なく、使い始めると非常に便利です。
収納ベッドのタイプと選び方のポイント
引き出しタイプ
このタイプは、ベッドの側面に引き出しを備え付けることにより、衣類や小物を収納することに特化した仕組みを持つベッドです。
この引き出しタイプもさらに、1段の引き出しになっている「収納ベッド」と、縦にも複数段の引き出しがある「チェストベッド」に分類されており、販売サイトでは、この呼び名で明確に区別されています。
「収納ベッド」は、引き出しが必ず1段で、引き出しの高さも普通のタンス程度なので、収納できるものはほぼ衣類となりますが、その分ベッド高自体が抑えられ、スマートなフォルムを維持できます。
「チェストベッド」は、「チェスト(たんす)」の名の通り、複数段の引き出しを備え、また、ものによっては2段分の高さの上背がある引き出しと組み合わさっていることが多く、さらに、引き出しの面の反対側は大物が入れられるスペースになっている場合がほとんですので、その収納力は相当のものです。
その代わりに、このタイプのベッドフレームはその収納容量に見合ったサイズとなるため、それなりの大きさになってしまいます。
スリムとは言えない見た目になってしまいますが、その分実用性は高いので、収納力を見込んで買うのであれば問題はないでしょう。
ただし、これらの引き出しタイプで気を付けなければならない点としては、置いた場所に、「引き出しの出量プラス自分の体の場所分くらいの余裕」が必要となることです。
引き出しの引きしろ+60cmはほしいところなので、配置予定の場所をちゃんと採寸しておきましょう。
リフトアップタイプ
このタイプは、ベッドの天板を蓋として開閉できるようにすることで、ベッド下の空間をまるごとトランクルームのように使うことができるものです。
ベッド下の空間を余すところなく収納スペースにできるので、体積効率がよく、また、キャンプ道具のような、引き出しにはとても入らないような道具類も収納できます。
ベッドの天板の開閉は、ガスシリンダーで開閉をアシストしてくれるタイプが主流なので、マットレスが乗ったまま、女性が片手で開閉できる程度の負荷しかありません。
そのため、多少使用頻度の高いものを入れても、それほど苦も無く取り出すことができます。
また、最近の製品は開閉ヒンジにも工夫がされており、開閉時に蓋がフレーム幅より外に行かないため、ヒンジ側のベッド側面を壁にぴったり付けても、天板が壁に当たってそれ以上開かなくなるということもありません。
引き出しタイプと違って引きしろがいらないので、ベッドの横に自分が立てる場所さえあれば使えるのもポイントです。
ベッドの厚みについては、見た目重視の薄めのものから容量重視の大きさのものまで、いろいろな製品がありますので、選択肢は豊富にあると言えます。
ただし、このタイプは、収納スペース自体が大きな箱のようになっているため、ホコリや湿気が溜まりやすいので注意が必要です。
特に湿気に関しては、水気取りを入れるなどの何らかの対策は必要でしょう。
選び方のポイント
何をしまいたいかが重要
収納ベッドで何を選ぶかのポイントとしては、「しまうものとして、どんなものが多いか」をまず考える必要があります。
シーズンオフの衣類や、普段使う服などを入れるタンス代わりに使うイメージなら、引き出しタイプが使いやすいでしょう。
それだけなら、容量たっぷりのチェストベッド一択になるような気もしますが、もし、あなたが腰痛に悩むことがあるのであれば、どうしてもベッド高が高くなってしまうチェストベッドより、ほどほどの高さで移動のしやすい収納ベッドのほうが身体への負担が小さくて済みます。
入れたいものが衣類等よりも、例えばキャンプ道具などのような使用頻度の低い大物だったりする場合は、リフトアップタイプがいいでしょう。
よほど重いものでもない限りは、ベッドの体積に収まるものならだいたい入ってしまいますので、部屋が片付きます。
このタイプは縦開きか横開きか、開閉方向をよく考えて選ぶ必要があります。
縦開きはベッドの短辺を、横開きは長辺を支点にして開くので、部屋の間取りや配置場所でどちらがいいかを選ぶ必要があります。
縦開きと横開きは一長一短
縦開きと横開きはどちらが使いやすいのでしょうか?
横開きは、開く方向から、支点となる奥までが近いので、荷物をどこに置いても取り出しが容易なのがメリットです。
しかし、その分開けたときの天板の傾斜がきつくなるので、布団や毛布などを乗せたままだと、いちいちずり落ちてしまい、開閉自体を面倒に感じてしまいがち。
縦開きは、開いたほうから見て奥のほうにはアクセスしづらく、ほとんど使わないようなものをしまっておくことになってしまうでしょう。
しかし、逆に手前のほうは、天板をちょっと上げただけですぐに出し入れができるので、使用頻度の非常に高い、それこそ下着のようなものを入れても、出し入れにそれほど不便は感じません。
いずれの場合も、今の製品はガスシリンダーのサスペンションが入っているので、女性でも片手で開閉が可能です。
収納ベッドのタイプ別おすすめベッド
引き出しタイプ(収納ベッド)
キャスター付き引き出し 収納ベッド『NEXSTORAGE』ネクストレージ
比較的シンプルで、その分使いやすい収納ベッド。引き出しの4隅にキャスターがついており、多少の重さがあるものを入れても大丈夫です。
ショート丈天然木カントリー調コンセント付き収納ベッド【Reine】レーヌ
ヨーロピアンカントリーな雰囲気を前面に出しつつも、女性の部屋に良く似合う、優しい色合いが目を引くベッドです。フレームだけでなく、取っ手の金具なども妥協のない凝った意匠のものが使われており、作りの良さを感じさせます。小柄な女性に人気のショート丈で、お部屋のスペースを有効に使えます。
ファミリー収納ベッド・連結ベッド 【Weitblick】ヴァイトブリック
フレーム側面だけでなく、足元の辺にも引き出しを装備できる、ちょっと珍しい収納ベッドです。引き出しの付き方でタイプがいくつかあり、最大限の引き出しを生かしつつお部屋のレイアウトに応じた配置が可能となっています。
引き出しタイプ(チェストベッド)
スライド収納付き 大容量チェストベッド Every-IN エブリーイン
ベッド側面には大容量の引き出しを5杯も備え、引き出しがない空間は大物もしまえるスペースになっており、加えてヘッドボードにも本が大量にしまえるキャスター棚を内蔵できるという、徹底したチェストベッド。これさえあれば収納家具はもういらない、というキャッチコピーは伊達ではありません。
コンセント付き 大容量チェストベッド Auxilium アクシリム
全体的に女性的なイメージの収納ベッド。容量も十分あり、一人暮らしに最適です。
コンセント付き・モダン畳チェストベッド【悠然】ゆうぜん
天板が畳となっているチェストベッド。収納容量が十分なのはもちろん、シックな木目が和風のテイストによく合います。ベッド高がちょうど腰掛けやすい高さなので、高齢の方でも安心です。
リフトアップタイプ
アウトドア収納跳ね上げベッド Matterhorn マッターホルン
アウトドア用品の収納をウリにしている、ちょっと変わったベッドです。重いものを入れられる丈夫なフレームに、深さも十分あるので、なるほどこれならたくさん入ります。
国産跳上げ収納ベッド Clory Short クローリーショート
フレームが大柄になりやすいリフトアップベッドにあってショート丈という、まさに女性のための製品です。コンパクトでありながら荷物はたっぷり入るので、お部屋が片付きます。
まとめ
収納ベッドは、部屋の作り付けの収納スペースが減少傾向にある昨今、部屋を片付けるのにとても適したアイテムです。
衣類や小物が中心なら引き出しタイプがいいですが、その中でも、とにかく容量重視なら「チェストベッド」がいいでしょう。
ただし、チェストベッドはとにかくベッドの寝台面が高くなるので、それが嫌だという場合は、引き出しの容量は減りますが、「収納ベッド」のほうがいいでしょう。
また、引き出しタイプは、引き出しの出量分の空間が必要なので、購入前に採寸をしておかないと、狭い部屋では引き出しが開けられなくなる恐れがあります。
衣類などよりも、キャンプやスキーの道具といったような大物が中心なら、リフトアップタイプが役に立ちます。
縦開きと横開きがあり、部屋の間取りによって使い分けが必要ですが、実際は縦開きのほうが使い勝手はいいようです。
蓋が上に開くので、周囲に自分が立てる空間さえあれば出し入れが可能です。
スタイリッシュとは言えないカテゴリのベッドですが、お部屋を片付けることにおいては、最高の選択となるでしょう。