小学生くらいの兄弟・姉妹がいるお家では、二段ベッドを使うことが多いのではないかと思います。
お子さんがそれほど大きくないうちは個室も必要ありませんし、ベッド一つ分の面積で二人分の寝床を確保できる二段ベッドはとても役に立ちます。
そんな二段ベッドですが、何も子供の時期にだけしか使えないものではありません。
選び方次第では、大人になってからも使えるものなのです。
今回は、そんな二段ベッドの選び方について見ていきたいと思います。
子供部屋に二段ベッドは使える!そのメリット・デメリット
メリット
狭い面積で二人の寝床が確保できる
兄弟がいる家庭で、子供達がそれほど大きくない時期は、個室なんかにせず、一つの部屋を子供部屋にするのが一般的。
二段ベッドなら、そんな子供部屋でもベッド一つ分の面積で二人寝ることができるので、スペース効率は非常にいいです。
子供二人の部屋となると、衣類を入れるチェストや勉強机なんかも二人分必要となるので、6畳くらいの部屋だと余裕はあまりありません。
そんな状況で寝床を確保しようと思っ他場合に、逆に二段ベッド以外の選択肢は難しいのではないかと思います。
子供時代の思い出になる
ベッドは毎日欠かさず使うものですが、そんなベッドが、「高さ」を得ると、そこはもう子供にとって特別な空間となります。
上の段は、普段の目線とは違う高さとなり、また登ったり降りたりできるのも普段他ではあまりないことなので、その時のことは必ず記憶に残ります。
かく言う私も子供時代を二段ベッドで過ごした口ですが、過ごした部屋のことを思い出そうとすると、他の物の配置は曖昧ですが、二段ベッドだけは鮮明に思い出せます。
上の段の高さも、下の段をカーテンで覆ったときの囲まれ感も、そこで過ごした兄弟とのことも、二段ベッドから記憶を辿ると、いろいろなことが数珠つなぎになって思い出になることでしょう。
場合によっては収納スペースにもできる
二段ベッドのスペースは、面積はベッド1つ分ですが、上に2段の空間があるので、どちらかを物置きのように使うことも可能です。
予想以上に体積があるので、比較的使用頻度が多めのものでも出し入れがしやすく、割り切って使うと非常に便利です。
2段ベッドの中にも、高さ方向を自由に使えることを生かして、収納スペースを持ちながら、2段分の寝床も確保しているという、高効率なベッドもあります。
トリペロ
ただ、この用途に特化するのであれば、ロフトベッドのほうが向いている場合もあるでしょう。
→関連記事:ロフトベッドの後悔しない選び方 3つのポイントと、おすすめロフトベッド6選
デメリット
落下による怪我の危険性がある
二段ベッドは、上の段であれば、寝台面がだいたい140cmほどの高さになります。
もちろんサイドフレームなどでガードされているとはいえ、落下の危険性はゼロではありません。
二段ベッドから落ちて死亡したという話はほとんど聞いたことはありませんが、140cmの高さから意図せず落下して、まったく無傷で済むということはほぼ有り得ません。
上の段に寝るお子さんには、そういう危険性もちゃんと言い聞かせておくことが必要です。
上下段が「外れてしまう」ことへの対策は必須
二段ベッドは、子供にとっては非常に面白い遊具のような側面を持っています。
はしご意外のところからよじ登ったり、フレームを伝って降りたりするのは当たり前。
それくらいなら、怪我さえしなければまだいいですが、身体が大きくなってくると、下の段を脚で持ち上げたりする猛者も出てきます。
ダボを差し込んで止めているだけのベッドだと、誤って外れてしまい、思わぬ怪我やほかの家具へのダメージになることもあります。
また、きちんと固定されていない二段ベッドの場合だと、地震の場合にもやや不安があります。
突き上げるような地震だった場合に外れてしまう可能性があるためです。
ネジ止めが理想ですが、ネジ穴が用意されていない二段ベッドの場合は、養生テープのような剥がしやすいテープで上段と下段の継ぎ目を巻くと、有効な対策となります。
長く使える二段ベッドを選ぶ際のポイント
大人の目で見て、自分が使ってもいいと思えるものを選ぶ
二段ベッドを買うときは、子供が使うものだからと思ってあまりデザインや機能性を意識せず選んでしまうことがありますが、長く使うということを考えた場合には、この点にも注意を払う必要があります。
上下を分割して単独置きで使える二段ベッドだと、子供が大きくなっても一段分を自分の部屋に持って行ったり、場合によっては、子供が巣立っていった後に親が普通のベッドとして使うこともあり得ます。
しかし、もともとが自分の気に入らないデザインだと、こういう時期を迎えた場合に、今の二段ベッドをそのまま使うということにならず、今のを捨てて、新しいのを買うということになってしまいます。
長く使うためには、「今すぐ自分が使うことになってもいいものか」を意識して選ぶことが大事です。
分割した状態のことをちゃんと調べる
最近の二段ベッドは、もう上下分割して使えることが当たり前になりつつあります。
しかし、上下段を別々に使うとなった場合にどういう状態になるかは、意外にまちまちです。
棚がどちらかにしかなかったり、サイドフレーム(落下防止柵)が外せなかったりして、想定通りに使えない可能性もありますので、単独置きする場合に使い勝手に支障がないか、あらかじめちゃんと調べておくといいでしょう。
普通のベッドにはない本棚などが最初からついているような凝った製品もあるので、自分にとって使いやすいものを選ぶといいでしょう。
耐荷重がなるべく大きいものを選ぶ
どんなベッドにも、耐荷重が何キロまでか、というスペックが設定されていますが、これは、そのベッドの「丈夫さ」を表していると考えることができます。
耐荷重に余裕があると、子供が上の段で多少暴れても、ベッドのフレームや天板などが破損する可能性は低くなりますし、長い年月を耐える場合にも同じことが言えます。
また、そのベッドを使う人が、将来的にどれくらいの体重になるのかは、その時が来ないとわかりません。
しかし、ベッドの耐荷重が大きければ、大人になった際にちょっと大きめに育っていても、そのせいで使えなくなってしまうということには恐らくならないでしょう。
結局のところ、丈夫なものは長く使えるし長持ちする、ということなのです。
分割して使えることのメリット・デメリット
メリット
子供の成長にノーコストで対応できる
最初、お子さんのために二段ベッドを導入したときは、ひとつの子供部屋にそれを置いて、上段、下段にそれぞれお子さんが寝る、という使い方をすると思います。
年上の子が上の段、まだ小さい子が下の段に寝るというのがスタンダードですが、やがてお子さんが大きくなって中学生、高校生あたりになってくると、兄弟との相部屋ではなく、自分の部屋を持ちたがるようになります。
家の状況にもよりますが、子供が大きくなって自分の部屋を持ちたがるようになるのは、ほぼ必然の流れと言えるでしょう。
そうなると、二段ベッドは必要なくなり、子供たちの各部屋にそれぞれベッドが必要となるわけですが、今まで二段ベッドで寝ていた子供の両方に新しいベッドを買うのは非常に痛い出費となります。
しかしそんな場合でも、二段ベッドを上下分割できれば、新しいベッドを買うことなく、それぞれの部屋にベッドを置くことができます。
家族構成の変化にベッドが順応できる
兄弟が、共用の子供部屋からそれぞれの部屋を持つようになった場合はもちろんですが、子供の巣立ちなどで家族の構成が変わることがあります。
そのような場合でも、上下を分割して別々に使える二段ベッドは、ベッドの買い替えをしなくても対応が可能なので、結果的に長く使うことができます。
最初買うときは、そもそも二段あるのでやや高いのですが、トータルで見た場合には、むしろ安く済むことも多いのです。
横に並べて広いベッドとして使える製品もある
二段ベッドの中には、ベッドを上下分離した上で、左右に並べて使うことのできる製品もあります。
左右に並べて使うには、上下のベッドを並べた際に高さが全く同じになること、サイドフレームを外せることなどいくつも条件があり、どの製品でも、というわけにはいきません。
しかし、横に並べて使えれば、「複数人数で寝られる広いベッド」という使い方のバリエーションが増えるので、新たな使い道の可能性が広がります。
ただし、二段ベッドの幅はほとんどがシングル(約90cm)なので、横に2つ並べるとキングサイズ(約180cm)になってしまいますので、そういう使い方ができるかどうかは、部屋の間取りや広さにもよります。
デメリット
サイドフレームが邪魔になる
二段ベッドとして使う分には、落下防止のために絶対必要なサイドフレームですが、単独置きとしてみた場合、これはとても邪魔に感じられます。
これがあるとベッドに腰かけることもできませんし、ベッドに上がる、降りるといった際にも、それを乗り越えないといけません。
しかし、ベッドとしての構造上、ベッドの枠としてのフレームと、柵としてのサイドフレームが一つのパーツになっていることが多く、サイドフレームだけを取り外せないことが多いです。
ただ、全くもって邪魔でしかないかといえばそうでもなく、例えば、小さい子と添い寝するのに使う場合には、安全柵として有効なので、非常に役立ちます。