狭めの部屋にベッドを置くことを考えた場合、選択肢に必ず入ってくる折りたたみベッド。
実際はどうなのだろう?とお思いではないでしょうか?
必要なときは広げてベッドとして使え、また、不要な場合は畳んで部屋の隅に置いておけば、部屋をベッドのない広さで使えるのは大きな魅力。
しかし、薄くて軽く、普通のベッドに比べて安定性も強度もないように思われるのもまた事実です。
今回は、その折り畳みベッドのメリット、デメリットについて見ていきたいと思います。
折り畳みベッドのメリット
ベッドの面積を考えずに部屋が使える
折り畳みベッドの最大のメリットは、何といっても「ベッドをその場からどかして片付けられること」。
6畳の部屋にベッドを置くと、それなりに部屋の面積を取ってしまうものですが、折り畳みベッドであれば、マットレスを半分にしたくらいの大きさで立てることができ、しかもキャスターで自由に移動させることができるので、部屋の面積を圧迫するということがありません。
その状態で部屋の片隅に置いておけるので、特に狭い部屋などでは、非常に有用です。
部屋の掃除をするにしても、普通のベッドであればベッド下をくまなく掃除するのは至難の業なのですが、折り畳みベッドなら、立ててコロコロ動かしてしまえばいいので、非常に楽です。
物を置いてしまうと、部屋はどんどん狭くなっていくものですが、このタイプであれば、物を広げる必要が生じたりした場合などに、部屋を広く使うことが可能となります。
また、模様替えをすることが多い方や、ベッドの下に溜まるホコリが気になるという方にもおすすめです。
すのこタイプなら布団の湿気が気にならない
折り畳みベッドは、二つ折りにして立てておくことが多いため、普通の設置タイプのベッドと違い、湿気がこもるということがありません。
また、その構造上、フレーム自体も薄いので、すのこのようになっているフレームのものであれば、布団を敷いていても、通気性が非常にいいので、カビなどの心配もほぼありません。
そればかりでなく、折り畳む機構を利用して、室内で布団を干すこともできます。
布団を干すのは、運ぶのも大変ですし、住む部屋によっては場所に困ることがあります(最近のマンションなどでは、ベランダの手すりに布団をかけて干すのはほとんどの場合禁止されています)。
折りたたみベッドに布団を敷いて使っている場合、折りたたんだ状態のベッドに布団を干せるので、手間も、場所も、天気さえも気にしなくていいので非常に楽です。
湿気のある状態で放っておくと、カビ、ダニ等がすぐ発生してしまいますので、夏場はもちろん、冬場であっても、少し汗をかいたと思ったら布団を干しておくといいでしょう。
マットレスタイプなら、布団をしまうスペースが不要
折りたたみベッドには、そのままでも寝られるマットレスがセットされているタイプがあります。
このタイプであれば、ベッドを収納する際もマットレスごと折り畳んでしまえますし、再び広げれば、そのまま寝られるので、そもそも布団が必要なく、したがって、布団をしまう場所もいらなくなります。
部屋が狭い、収納が少ない、といった場合には、これは非常に大きなアドバンテージとなります。
リクライニング機能で、好きな姿勢が取れる
折りたたみベッドは、そのほとんどがリクライニング機能を備えており、そういった製品であれば、まるで一人掛けのソファのように使うこともでき、非常に便利です。
ベッドの柔らかさなのに適度な角度に起こすことができるので、読書とか、ゲームなんかをするのにもゆったりとした姿勢を取ることができ、部屋でくつろぐときに非常に有用です。
また、単にリクライニングできるだけではなく、その機構が電動となっていて、手元のリモコンで角度を自由に変えられる製品もあり、慣れてしまうと、もう手放せない便利さです。
こういった製品は、単に便利なだけでなく、要介護の高齢者にも向いています。
折り畳みベッドのデメリット
設置型ベッドのような安定感がない
折りたたんだ場合に、なるべく小さくなるように考えて作られているものなので、人間が体重を預けると、やはりなんとなく頼りない感じがしてしまうのは、仕方がないのでしょう。
脚もキャスターで移動できるようになっていることもあり、寝返りを打ったときなども、若干とはいえ動いてしまうこともあるので、普通のどっしり設置したベッドのような安定感はちょっと望めません。
とはいえ、あくまで比較すればの話。
最近の製品は改良され、作りもしっかりしているものが多いので、普通に使う分には問題ないレベルです。
収納性を持たせたことのトレードと割り切れる範囲内であると思います。
きしみ音が気になる
これについても、やはりフレームが折り畳める前提で設計されているため、軽量に作られており、また、可動部が多いため、きしみ音が出やすいのは宿命と言えるでしょう。
新品のときはそれほでなくても、長年使っているうちに、きしみ音がしてくるのは避けられません。
しかし、これは何も折り畳みベッドに限ったことではなく、普通のパイプベッド等であっても、大なり小なり発生します。
このような場合は、音の出る場所を突き止めて注油したり、可動部でなければ薄いゴムのシートなどを挟み込んだりすることで、大幅に軽減できる場合があります。
しかし、どうにもならない場合もあるので、そういう場合は買い替えるしかありません。
畳めるといっても、結構大きくて邪魔になる
普通のシングルベッドが幅1m×長さ2mほどですので、それを二つ折りにして立てると、脚も含めた高さがだいたい1.2mほどになり、幅と厚みもありますので、そこそこの大きさになります。
キャスターで移動できるそれだけの大きさのものがあると、それを寄せた壁面は物が置けませんし、置き場所については一考が必要になる場合があります。
とはいえ、部屋の中にベッドがそのままあることに比べればはるかに小さいので、明確に置き場所を確保できるのであれば、問題はないでしょう。
折り畳みベッド・オススメ3選
折りたたみ機能付き電動リクライニングベッド 【Somnos-ソムノス-】
ソムノス
マットレスを備え、電動リクライニングまでも装備した、万能の折りたたみベッド。
布団も必要ないので、お部屋が広く使えます。
女性に優しいおしゃれで可愛いコンパクト折りたたみベッド Mallow マロウ
マロウ
コンパクトサイズにこだわった、女性向けの折りたたみベッド。
マットレスが付いたタイプですが、折りたたむのもバネの力でらくらくに上がり、ストレスを感じさせません。
宮付き 二口コンセント付き 折りたたみ すのこベッド 『Arche-アルシュ-』
アルシュ
通気性を重視した、すのこタイプの折りたたみベッド。
このタイプにしては珍しい宮付きで、コンセントまで備えています。
湿気の多い部屋にお住まいの方におすすめです。
まとめ
折りたたみベッドは、ベッドを畳んで片付けることができる、省スペースのための側面が強いものであるという印象が強いのは確かです。
しかし、単にそれだけではなく、室内で布団を干せたり、リクライニングさせてソファーのようにも使えるなど、狭い部屋での使い勝手はかなりいいです。
電動リクライニングを備えた製品もいくつもあり、簡便さと、手放せない便利さを兼ね備えた、他のベッドとはちょっと異なる立ち位置のベッドであると言えます。